ウェブ広告で使える知識①アマゾン広告で見るべき数値

アマゾン広告では、指標を適切に把握すべし

アマゾン広告を効果的に運用するためには、適切な指標を把握し、データに基づいた分析を行うことが必要不可欠です。ただ単に広告費を投じるだけではなく、その投資がどのような成果を生み出しているのかを的確に評価し、必要に応じて運用方針を調整することが求められます。

特に、売上への貢献度やコスト効率、広告の露出効果など、多角的な視点で指標を確認することが重要です。以下では、アマゾン広告運用において見るべき主な指標について、指標の意味や基準値を解説します。この情報を活用することで、より効率的で成果の出る広告運用を実現することが可能になります。

売上関連

広告費経由売上

広告費経由売上とは、広告を通じて発生した商品の売上額を指します。この指標は、広告の直接的な収益効果を評価するために重要で、広告費がどれだけ売上に結びついたかを確認する際の基準となります。

ROAS(Return on Advertising Spend)

ROAS(Return on Advertising Spend)は、広告費に対してどれだけの売上を上げたかを示す指標で、広告運用の費用対効果を測る際に非常に重要な役割を果たします。この指標は、売上を広告費で割ることで計算され、数値が高いほど、広告費に対して効率的な売上が実現していることを意味します。

計算式:売上 ÷ 広告費

例えば、ROASが「5」の場合、1円の広告費で5円の売上を生み出していることを示します。一方、ROASが「1」を下回る場合は、広告費が売上を上回り、赤字運用となっていることを示します。一般的に、基準値としては、ROASが「3」を上回るように運用することが必要です。

ROASは広告戦略全体を評価する指標として優れていますが、注意すべき点もあります。まず、売上全体に対する広告の影響だけを測るため、利益率や運営コストは反映されません。そのため、ROASだけでなく、利益率や他の経済指標と併用して評価することが重要です。

業界によって指標の基準を変える

また、ROASの適切な目標値は業界や商品、ビジネスモデルによって異なります。例えば、利益率の低い商品ではROASが高くなければ収益が確保できない一方、ブランド認知度向上を目的とする広告では、ROASが低くても長期的な効果を期待することがあります。そのため、ROASを活用する際は、事業目標や広告キャンペーンの目的を明確にしたうえで、指標の適切な目標値を設定することが重要です。

ROASを継続的にモニタリングし、改善点を特定することで、広告運用の効率化と収益最大化を実現することができます。

コンバージョン関連

コンバージョン(Conversion)=注文数(Orders)

コンバージョン(Conversion)とは、一般的に、ウェブサイトや広告が設定した特定の目的をユーザーが達成することを指します。具体的には、購入、会員登録、資料請求、アプリのダウンロード、問い合わせの送信など、ビジネスゴールに直結する行動を意味します。一方で、情報提供サイトでは、問い合わせフォームの送信やニュースレターへの登録がコンバージョンになる場合があります。広告運用やウェブマーケティングでは、コンバージョン数を指標にして、キャンペーンや施策の成果を評価します。

アマゾンにおいては、商品の注文数がコンバージョンとして設定されます。

コンバージョンは単なるクリックやページビューとは異なり、具体的な成果を測定するための指標であるため、その数を増やすことが広告運用やサイト改善の大きな目標となります。コンバージョン率(CVR)を活用して、広告やサイト訪問者の何パーセントが目的の行動を達成しているのかを把握し、施策の効果をさらに高めるための改善を行うことが重要です。

CVR(コンバージョン率)

CVR(Conversion Rate、コンバージョン率)とは、広告やウェブサイトを訪れたユーザーのうち、特定の目的(購入、登録、問い合わせなど)を達成したユーザーの割合を示す指標です。広告やマーケティング施策の効果を評価する際に重要な数値で、以下の式で計算されます。

計算式:コンバージョン率(CVR)=(コンバージョン数 ÷ クリック数)× 100

例えば、100人が広告をクリックして、そのうち10人が商品を購入した場合、CVRは10%になります。

CVRが高いほど、広告やサイトがユーザー(顧客)のニーズに合っており、目的を達成しやすい状態であることを示します。一方で、CVRが低い場合は、広告のターゲティングや、商品説明の改善が必要である可能性があります。

アマゾン広告においてもCVRは重要な指標で、商品の魅力や購入プロセスのスムーズさを測る指標として活用されます。CVRを継続的にモニタリングし改善を加えることで、広告の費用対効果を向上させることが可能です。

クリック関連

クリック数(Clicks)

アマゾンのクリック数とは、広告が表示された際にユーザーが広告をクリックした回数を指します。ユーザーの興味や広告の訴求力を測る重要な指標で、広告効果を評価する基礎となります。このクリック回数×クリック単価で支払額が決定されます。

具体的な目安としては、表示回数に対するクリック率(CTR)が 0.3~0.5% 以上であれば効果的とされますが、商品カテゴリーや競合状況によって異なるため、自社の目標や過去のデータを参考に設定することが重要です。

コスト関連

広告費(Spend)

広告に費やした金額。キーワードごとに上限を決められるため、事前に予算を立てて、予算に基づいた運用を行うことが重要です。

CPC(Cost Per Click)

CPC(Cost Per Click)は、広告が1回クリックされるごとに発生するコストを指します。計算式は「広告費 ÷ クリック数」で表され、広告費用の効率性や入札戦略を評価する重要な指標です。

インプレッション関連

インプレッション数(Impressions)

インプレッションとは、アマゾン広告がユーザーに表示された回数を指します。広告の露出度を測る指標で、ターゲティングや認知度向上の効果を確認するために重要です。インプレッション数が広告の露出度の判断基準になります。

アマゾン広告のインプレッション数の目安は、商品やカテゴリー、広告の目的によって異なりますが、数千から数万回程度が一般的な基準とされます。適切なターゲティングが行われていれば、インプレッション数が増加し、広告が多くのユーザーにリーチしていることを示します。

ただし、インプレッション数が多くても、クリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)が低い場合は、広告クリエイティブやキーワード設定の改善が必要です。目安として、CTRとのバランスを重視して調整を進めると効果が期待できます。

まとめ



アマゾン広告で重要な指標は、広告の成果と効率を評価するために欠かせません。売上関連では、広告費経由売上やROASが収益性を測る基準となります。クリック数やクリック率(CTR)は広告の訴求力、コンバージョン数やコンバージョン率(CVR)は購入への効果を示します。CPCはクリック1回あたりの費用を把握し、インプレッション数は広告の露出度を確認します。これらを総合的に分析し、運用を改善することが成功の鍵です。

広告の運用にご不安のある、お客様。検討中のお客様は、お気軽に弊社まで、ご連絡ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA